第1章:妊娠を決めた理由

全盲ママが子どもを望む決意をイメージした水彩イラスト。母親がお腹をやさしく抱え、そばに白杖が立てかけてある 妊娠・出産体験記

こんにちは😊 晴眼者のパートナーと、現在1歳になる息子を育てている全盲ママです。

「目が見えないのに、どうやって子育てしているの?」と驚かれることも多いと思います。今回は、私が妊娠を決めるまでに感じた気持ちの変化や背景についてまとめました。同じように妊娠や子育てを考えている方の参考になれば嬉しいです。

子ども時代に感じた違和感

子ども時代、大縄跳びや球技が苦手で不安を感じる女の子の水彩イラスト
子ども時代に運動が苦手で不安を抱える少女の姿

小学生の頃から、私は縄跳びや球技がとても苦手でした。物を落とすと探すのに時間がかかり、人や物にぶつかってしまうことも多かったのです。

  • 大縄や球技が全然できない
  • 思わぬところでぶつかってしまう

そんな体験を繰り返し、「自分は人と違うのではないか」という不安を抱えながら過ごしていました。

網膜色素変性症の診断

病院で診察を受ける女子高生と医師の水彩イラスト
高校生が診察を受け、不安を抱えながら医師の説明を聞く場面

高校2年の夏、自転車で停車中の車にぶつかる事故をきっかけに大きな病院を受診し、「網膜色素変性症」と診断されました。

この病気は現在治療法がなく、夜盲・視野狭窄・視力低下といった症状が進行していきます。当時の私の視野は、まるで画用紙を筒状に丸めて覗いたような狭さしかありませんでした。

診断は大きなショックでしたが、同時に「自分が不器用なのではなく病気のせいだったんだ」と気づき、どこか安心した気持ちもあったのを覚えています。

盲学校での学びと気づき

盲学校の教室でクラスメイトと笑顔で話す生徒たちの水彩イラスト
盲学校で仲間と出会い、安心と希望を感じる様子

その後、地元の盲学校に転校しました。そこには同じ病気を持ちながらも前向きに学んでいる仲間がたくさんいました。

「私は特別ではない。目が悪いという一つの個性を持つ普通の人なんだ」――そう思えるようになったのは、仲間と出会ったからこそです。

資格を取得したり、一人暮らしや就職に挑戦したりする中で「工夫すればできる」という経験を重ね、自信を持てるようになりました。

パートナーとの出会い、そして「子どもを望む気持ち」

夫婦が新しい生活を始め、将来について語り合う水彩イラスト
未来の生活や家族について語り合うカップル

社会人として2年ほど働きましたが、視力の低下や突発性難聴をきっかけに退職。その頃に出会ったパートナーと新しい生活を始め、自然と「家族を持ちたい」「子どもを育てたい」という気持ちが強くなっていきました。

もちろん、不安はありました。実家を離れて暮らすため親や親戚の助けはなく、一人で妊娠・出産・育児を乗り越えられるのかという心配もありました。

もし明日事故にあって命を落とすとしたら、子どもを持たなかったことを後悔する

まとめ

母と子が手をつないで歩く未来を象徴する水彩イラスト(母は白杖)
視覚障害の母が息子と未来を歩む姿を象徴的に描写

網膜色素変性症と向き合う中でたくさんの不安や涙がありましたが、その経験があったからこそ「全盲でもママになりたい」という思いに素直になれたのだと思います。

これから妊活・妊娠・出産・育児と続いていく私の実体験を少しずつお話ししていきます。同じように悩んでいる方にとって、小さなヒントや安心につながれば嬉しいです。

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