第8章:全盲ママ、新生児との初めての生活

柔らかな朝の光が差し込むリビングで、赤ちゃんを抱く全盲の母。新生児との穏やかな朝のひととき 妊娠・出産体験記

こんにちは😊
現在1歳になる息子を晴眼者のパートナーと育てている全盲ママです。
今回は、自宅で迎えた「新生児との初めての生活」についてまとめます。
実家から遠く離れた場所での子育ては不安もありましたが、それ以上に毎日が新しい発見と喜びの連続でした。


安全でシンプルな住環境づくり

出産に合わせて、二人暮らしのアパートからファミリー向けの1LDKへ引っ越しました。
「赤ちゃんが安心してのびのび過ごせる部屋」にしたくて、寝室には敷布団とおもちゃだけ。
コンセントにはカバーをつけ、動き出してからはドアを外してベビーサークルで区切るなど工夫しました。

私はベビーベッドは危険が多いと感じ、最初から購入せずに敷布団で対応。
その代わり、クーファンとベビー布団を準備し、クーファンはリビングでの昼寝にも大活躍しました。
生後3か月を過ぎる頃にはサイズアウトしましたが、短期間でも本当に役立ちました。

成長してハイハイができるようになってからは、寝室とリビングに濃いブラウンのジョイントマットを敷きました。
視覚的にコントラストがはっきりするため、わずかに残る視力でも「何かある」と気づきやすくなります。
直に座れて、離乳食の汚れもすぐ拭けるのも便利でした。


濃いブラウンのジョイントマットが敷かれたリビングで、母がクーファンの中にいる赤ちゃんのそばに座り触っている
安心できるリビングでの遊び時間

産後すぐのサポートと助け合い

産後ケア施設を退院して帰宅したあと、10日間ほど母が遠方から泊まり込みで手伝いに来てくれました。
おむつ替えやミルク、家事を積極的にこなしてくれたおかげで、私もパートナーも心身を休めることができました。
特にパートナーは病院の往復で疲れていたので、本当に助けられました。

この時にお宮参りや手形・足形を残すこともできて、嬉しい思い出になりました。
母との時間は、産後の不安を癒やしてくれる大切な支えでした。


赤ちゃんはおくるみに包まれていて、祖母と母が手形を優しく取っている
手形を残すあたたかな時間

訪問支援を組み合わせた安心の子育て

母が帰ったあとは、いよいよ私と赤ちゃんの二人きりの生活がスタート。
初めての育児で一番心配だったのは「体調不良にすぐ対応できるか」でした。

そのため、訪問看護と福祉サービスを組み合わせて、一日4回のサポートをお願いしました。
午前中は看護師さんの不定期訪問、
9時〜10時・13時〜14時・17時〜18時には福祉ヘルパーさんが来てくださり、
肌の赤みやおむつ替えの確認など、細かなことも相談できました。

家事の手伝いもあり、孤独を感じずに子育てができたのは本当にありがたかったです。
息子の成長を一緒に喜びながら支えてくれる存在に、今も感謝しています。

視覚障害があっても、サポートを受けることで「できること」は少しずつ増えていきました。
訪問支援や声かけの工夫、家の環境づくりによって不安はどんどん減り、
「頼っていいんだ」と思えた瞬間から、心が軽くなっていったのを覚えています。


新生児期から役立った愛用品

新生児期から1歳の今も愛用しているグッズを紹介します。
どれも「安全」「シンプル」「扱いやすい」を基準に選びました。

  • ガーゼおくるみ:布団シーツや沐浴後のタオルとして万能。
  • プラスチック製ベビーバス:安定感があり1歳ごろまで使用可能。
  • スリーパー:毛布の代わりに使えて、防寒&窒息予防に安心。
  • 3段ラック:小物や衣類を整理するのに便利。
  • おむつ用ゴミ箱:専用袋なしでも防臭袋で対応可能。
  • オムロン体温計:アプリ連動でVoiceOverでの読み上げができ便利。
  • スリング:新生児期の横抱き、成長後の縦抱き、どちらも活躍。

ラックに育児用品が整然と並ぶ室内。ガーゼやスリーパー、体温計などが見える。母が手で位置を確認しながら取り出している。
育児グッズを定位置に整える工夫

おわりに

新生児との生活は不安も多かったですが、
住環境の工夫や母・支援者のサポート、そして便利なグッズに助けられて乗り越えることができました。

「全盲ママでも安心して子育てできる」
その実感が少しずつ自信へと変わっていきました。

これからも、育児の工夫や実体験をシェアしていきたいと思います。
また次の記事でお会いしましょう😊

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