【体験談③】望んだ妊娠と16週での突然の死産|タイミング法からの奇跡と静かなお産

母親が小さな棺に花を添える水彩イラスト 妊娠・出産体験記

こんにちは。
晴眼者のパートナーと、1歳の息子を育てている全盲ママです。

今回は、息子を授かる前の初めての妊娠と、妊娠16週で突然お別れすることになった経験についてお話しします。

流産や死産は決して珍しいことではありません。
けれど、当事者になるまで、その現実を深く知る機会は多くありませんでした。

同じ経験をされた方の心が、少しでも軽くなりますように。

新天地での生活と妊活のはじまり

パートナーの転勤をきっかけに、新天地で同棲生活を始めました。

自然に授かることができたら——そんな思いで過ごしていましたが、なかなか妊娠には至りませんでした。

もともと生理不順があり、婦人科を受診したところ「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の可能性がある」と説明を受けました。

妊娠を希望していることを伝え、不妊治療専門クリニックへ通うことになりました。

タイミング法、そして妊娠

まずはタイミング法から始めることになりました。

1回目の挑戦で妊娠が判明し、診察室で初めて心音を聞いたとき、
「本当に命があるんだ」と涙があふれました。

パートナーと喜び合い、小さな命が私たちを選んでくれたように感じました。

妊娠16週、突然の出血と中期流産

妊娠16週に入ったある日、お腹に規則的な痛みを感じ、出血がありました。

病院に着いた頃には強い痛みが続き、診察の結果、赤ちゃんを包む膜が脱出している状態でした。

妊娠を継続することはできないと伝えられ、頭が真っ白になりました。

助産師さんの言葉と静かなお産

病院の分娩室で助産師に支えられる母親の水彩イラスト
助産師さんに支えられた出産の場面

助産師さんは私の手を握り、何度も呼吸を促してくれました。

「ママが苦しまないように、上手に出てきてくれたんだね」

その言葉に、どれほど救われたか分かりません。

胎盤がなかなか出てこなかったとき、助産師さんが赤ちゃんに向かって

「ママを助けてあげてね」

と語りかけてくれました。その直後、胎盤が出てきました。
悲しみの中に、確かな愛情を感じた瞬間でした。

原因不明と言われた現実

胎盤は病理検査に出されましたが、大きな異常は見つからず「原因不明」とされました。

中期流産や死産の原因には感染症、子宮頸管の問題、胎盤異常、染色体異常などがありますが、特定できないケースも少なくありません。

「私のせいではない」と頭では分かっていても、心が追いつくまでには時間がかかりました。

小さなベビー服と供養の時間

小さなベビー服とお守りの水彩イラスト
贈られた小さなベビー服

流産・死産を経験したママの会で、小さなベビー服とお守りをいただきました。

その後、小さなお仏壇を用意し、毎日お花やお水を供えています。

小さなお仏壇の水彩イラスト
小さなお仏壇と供養の時間

悲しみは消えません。けれど、手を合わせる時間が、少しずつ心を整えてくれています。

まとめ|あの子が教えてくれた命の重み

突然の別れは、今も胸を締めつけます。

それでも私は、あの子から命の尊さと人の優しさを教えてもらいました。

悲しみはなくなりませんが、愛情もまた消えません。

この経験を胸に、私はもう一度前を向く決意をしました。


【体験談②】人生設計はこちら

【体験談④】死産後の妊娠と支援はこちら

妊娠・出産体験シリーズ一覧(全13話)

※本シリーズは、全盲の筆者による個人の体験・感想をもとに記録しています。
医療的判断や育児方法については、専門家の意見を優先してください。

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